参加者の声

TSUKUBA

人間総合科学学術院人間総合科学研究群(博士前期課程) / ライフイノベーション(創薬開発)学位プログラム / 1年

2025年度Inclusive Smart Society概論Iに参加して②

皆さんは「Inclusive Smart Society」と聞くと、どのような社会を想像しますか?

 
私には、幼少期の病気により発達面および身体面の障害を持つ妹がいます。彼女が、自分の存在を前提として設計されていない環境の中で生活する姿を見てきたことから、これまで真にインクルーシブな社会とはどのようなものなのかを考える機会が多くありました。
 

講義では、社会や科学技術が抱える課題を題材に、学生それぞれの専門や経験に基づいた視点がディスカッションボードを通じて共有されました。普段は同分野の人と議論することが多い中で、このように異なる背景を持つ学生と意見を交わす経験は、物事を多面的に考えるうえで非常に貴重であり、大きな刺激となりました。
 

こうした学びを通して、すべての人を完全に包摂する制度は存在しないからこそ、私たちは常に前提や思い込みを見直し続けることが大切であると感じています。インクルーシブな社会は一度で完成するものではなく、人々のニーズや状況の変化に応じて少しずつ形を変えながら築かれていく、動的なプロセスであると捉えるようになりました。その中で私は、「人を助ける技術」だけでなく、「人とともに考え、思いやりや責任を大切にしながら形作られる技術」こそが、「Inclusive Smart Society」を支える重要な要素であると考えるようになりました。
 

本講義で得た、多様な視点から社会や技術を捉える姿勢は、今後も大切にしていきたいと感じています。これからも、このような学際的な学びの場に積極的に参加しながら、自身の研究においても、多面的な視点から課題を考える姿勢を持ち続けていきたいです。